先週末の1月28日(土)にサイパン島で「第5回マリアナ・コーヒー・トレイルラン大会」が開催されました。
日本の冬に当たるこの時期は、さすがの常夏の島サイパンも、それほど暑くはありません。レース当日の朝、タポチョ山 頂近くはTシャツ一枚では肌寒い くらいの気温です。
サイパンと云えども、山の上の方は年間を通して下界ほど暑くはなく、湿度も低く、比較的過ごし易い気候となっています。それは タポチョ山の中腹から上方に熱帯のシンボルでもあるヤシの木が一本も生えていないことでも推測できます。
当日朝に大きな変更が発表されました。距離が当初の15qから10km部門と20km部門の2カテゴリーに変更されました。こんなことはサイパンだけでなく、 南の島のローカル大会ではどこでもよくあることです。
何かにつけてゆる〜いサイパン、“あ〜、そうなんだ〜“という感じで、誰も騒がず、文句も言わず、 淡々と好きな方のカテゴリーに登録をします。日本の感覚とは大きく違います。
この変更の大きな理由はコース設営をするマンパワー不足です。今年はレース用にトレイルを新たに造らず、タポチョ山に元々ある道をつなぎ合わせた結果です。
サイパンで新しくトレイルを造ることはたいへんな労力を必要とします。なぜなら、深いジャングルで埋もれてしまった古道を草刈り機や鉈でカットして、 切り開いて行かねばならないからです。
このイベントは我々KFCが発案して立ち上げたものです。しかし、「ロタブルー・トライアスロン大会」や 「ターコイズブルー・トライアスロン大会」のようにKFCが主催している 訳ではありません。
サイパンはロタやテニアンと違って島内にそれなりの組織があるため、我々は前面に出ず、背後からサポートをするだけの形をとっています。
もし、 我々の主催する大会であれば、対象が日本からの参加者であるため、当日に距離を変更したりすることはありません。
実際の運営はサイパン観光局スタッフであるエドが中心になって、コース設営から表彰式までを全て企画運営しています。もちろん、 準備に入る前には我々とアウトラインの打合せを行い、準備途中にも連絡も取り合いながら事を進めて行きます。
エドは観光局のスタッフではありますが、12年前の新入りの頃から我々の島イベントを手伝っています。その間に多くのことを学んでいます。
また、 本大会運営の参考にと、2009年4月に「Lafuma青梅高水山トレイルラン」の見学にも来ています。 そういう経験もあり、ラン競技を運営する能力は充分にあります。
朝の6時半、10km部門約30人と20km部門約30人の計60人ほどがマイクロビーチにあるアメリカン・メモリアル・パークを、タポチョ山を目指し、一斉にスタートして 行きます。南の島のレースは一応に朝が早いものと決まっています。それは陽が射すと暑いからです。
10km部門はタポチョ山の中腹にある野生のコーヒーが生えているエリアを抜けてゴールします。ここの野生のコーヒーの木々は大きいものでは5〜6mは優にあります。
これらは太平洋戦争以前、サイパンが日本統治時代だった頃に日本人が植えたモノです。それが現在までの約70年間もの長きに亘って深いジャングルの中でひっそりと 生き延びて来たものです。
きっと、このエリアを日本人が訪れるのは70年振りのことだと思います。それを思うと、久々に訪れた我々日本人に何かを語りかけているように感じます。
また、 これらの木々から強力なパワーが発散されいるようにも感じます。このエリアに居ると、静寂で、涼しく、サイパンと云う事を忘れます。 サイパンの隠れたパワースポットかも知れません。
但し、このエリアは個人の所有地となっており、普段は立ち入ることができません。
20km部は標高約500mのタポチョ山頂を周回して、サイパン在住のアメリカ人チャックさんが経営するマリアナ・コーヒー農園の敷地を抜け、その後、 野生のコーヒー木が生えているエリアを抜けてマイクロ・ビーチにゴールします。
表彰式は11時半からマイクロビーチにあるパビリオンで、アイランド・スタイルのランチビュッフェを食べながら行われました。ここでは、表彰式セレモニーが 苦手なエドを、MCが得意のフランクがサポートして、見事にハンドリングしていました。
来年は、サイパンの観光資源として、ちょっと刺激を入れたいと考えています。しかし、この大会は少人数のアットホームな雰囲気が売りなので、 参加人数を増やすと云う直接的な効果よりも、海だけでなく、サイパンの山もまた楽しいと云う事を媒体を通して伝えたいと考えています。



